開催趣旨
化学物質の中には、環境中に長期間残存してヒトや環境に悪影響を及ぼすものがある。化学物質への国際的な安全基準がますます強化される中、このような有害化学物質のリスク評価・管理に対する取り組みが国内外で強く求められている。このため、総合科学技術会議では、化学物質リスク総合管理技術についてイニシアチブ体制による研究を推進している。その一環として、農林水産省では平成15年度から、農業環境技術研究所を中心として残留性有機汚染物質(POPs)やカドミウム等を対象にしたプロジェクト「農林水産生態系における有害化学物質の総合管理技術の開発」を開始した。
本プロジェクト研究では、これら汚染物質の汚染実態および動態の把握、リスク評価およびリスク低減技術の開発に取り組んでいる。そこで本発表会は、POPs等の有機化学物質に焦点を絞り、中間成果として得られた新しい知見について一般市民を含めた多くの方々に紹介するとともに、今後の研究戦略や課題について議論することを目的とする。
開催日時: 平成17年11月28日(月)10:30〜17:00
開催場所: エポカルつくば (中ホール200、大会議室)
プログラム(講演タイトル(仮題)と演者(予定))
10:30-10:40 あいさつ
(独)農業環境技術研究所 理事長
農林水産省農林水産技術会議事務局
<基調講演>
10:40-11:20 有機化学物質のリスク評価とリスク管理
徳島大学 関沢 純
<一般講演>
○ リスク評価 (11:20-14:05)
リスク評価サブチームの成果概要
農業環境技術研究所 遠藤 正造
POPsの挙動に関するマルチメディアモデルの開発
農業環境技術研究所 小原 裕三
水生生物に及ぼす農薬の影響評価法
農業環境技術研究所 石原 悟
− 昼食 (12:15-13:15) −
トリブチルスズが魚類の精子形成に及ぼす影響の評価
瀬戸内海区水産研究所 持田 和彦
酪農におけるダイオキシンの動態解明
畜産草地研究所 山田 明央
○ リスク低減 (14:05-16:40)
リスク低減サブチームの成果概要
農業環境技術研究所 大谷 卓
土壌からの環境汚染物質分解酵素遺伝子の探索
東北大学 津田 雅孝
有機塩素系化合物分解菌の分子育種
九州大学 古川 謙介
− 休憩・ポスター発表 (15:00-15:50) −
複合分解菌集積炭化素材を利用した農薬の分解
農業環境技術研究所 高木 和広
作物によるドリン系農薬吸収制御技術の開発
農業環境技術研究所 石坂 眞澄
○ 総合討議 (16:40-17:00)
農業環境技術研究所 斎藤 雅典
主催:(独)農業環境技術研究所
共催:農林水産技術会議事務局、
後援: 内閣府、(独)産業技術総合研究所
参集範囲: 国公立試験研究機関および行政部局、独立行政法人、大学、民間企業、民間団体、一般市民、報道関係、ほか
参加申し込み・問い合せ先:
農業環境技術研究所化学環境部
305-8604 茨城県つくば市観音台3-1-3
TEL 029-838-8301 FAX 029-838-8199