前の記事 | 目次 | 研究所 | 次の記事 2000年5月からの訪問者数(画像)
農業と環境 No.168 (2014年4月1日)
独立行政法人農業環境技術研究所

国連世界土壌デーと国際土壌年

2013年12月に行われた国際連合総会(国連総会;第68会期)において、12月5日を世界土壌デーと定め、2015年を国際土壌年とする決議文が採択されました。

決議文(原文)(PDF 33 KB)

決議文(仮訳)(PDF 84 KB)

これまでの農業と環境 (154号162号) でも紹介してきたように、世界土壌デーおよび国際土壌年は、国際連合食糧農業機関(FAO)に事務局をおく地球土壌パートナーシップ(GSP)の第1回総会で承認されていました。GSPは、食糧の安全保障と地球環境問題への取り組みという観点から、土壌の重要性を国際社会に呼びかけてきました。今回の国連総会では、適切な土壌管理が加盟各国の経済成長、貧困撲滅、女性の地位向上などの社会経済的な課題を乗り越えていくためにも重要であることが強く認識され、世界土壌デーと国際土壌年が同時に承認されるという前例のない決議採択となりました。

また、決議文では、加盟国政府はもとより、土壌に関連するすべてのステークホルダー、個人が世界土壌デーと国際土壌年を慶祝することを招請しています。すべての人々の土壌に対する認識を向上することが、食糧の安全が保障された世界で持続的な発展を遂げるために重要であるとの認識から、招請されたものと考えられます。

農環研ではこの国連決議を受けて、土壌に関する研究をさらに深化させるとともに、その理解が深まるよう、これまで継続的に行ってきたアウトリーチ活動にもさらに積極的に取り組んでまいります。

八木一行 (研究コーディネータ)
高田裕介 (農業環境インベントリーセンター)

前の記事 ページの先頭へ 次の記事