農業環境技術研究所では、科学技術振興調整費重要課題解決型研究プロジェクト 「外来植物のリスク評価と蔓延防止策 」 を、平成17年度から実施してきましたが、2008年3月でこのプロジェクトが終了するため、その最後のアウトリーチ活動として、これまでの研究の成果をとりまとめて発表します。
平成17年10月に 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 (略称:外来生物法) が施行されました。この法律は、日本固有の動植物の生存、人間の健康、農業生産に脅威 (きょうい) となる外来の動植物を対象として、それらの取り扱いを規制するものです。「特定外来生物」に指定された生物は、飼育や栽培がきびしく規制され駆除の対象となります。私たちのプロジェクトでは、規制すべき外来植物のリスクを調べ、すでに蔓延 (まんえん) している外来植物については、その防除の研究を行いました。その成果は一般に公開するとともに、環境省や農林水産省の担当部局へ、(1) 外来植物のリスクを評価する方法、(2) 規制すべき外来植物種、(3) 被害の大きい外来植物の効率的で安全な防除法などを提案します。
第9回の公開セミナーは、その最終回にあたって、日本有数の貿易港である神戸港をひかえた神戸市で開催します。第一部では、関西地域における外来植物問題について、地元の研究者に問題点を紹介していただきます。第二部では、プロジェクト研究の成果を、3人のサブリーダーがわかりやすく説明します。最後に、研究全体をとりまとめ、残された問題について討議したいと考えています。
環境問題や緑化・農業に関係される方ばかりでなく、ガーデニングや山歩きを楽しんだり、自然保護に関心のある方々、学生さんなど、多くの参加者の皆様と、外来植物の功罪について活発な意見交換を行いたいと思います。
入場は無料、事前の参加登録も不要ですので、お気軽にご参加ください。
開催日時: 2008年2月17日(日曜日) 10:25−17:00
開催場所: 神戸コンベンションセンター 神戸国際会議場 5階501
(JR三ノ宮駅からポートライナー約10分:市民広場駅下車、神戸空港からポートライナー約8分:市民広場駅下車)
主催: 独立行政法人 農業環境技術研究所
参加費: 無料