農業環境技術研究所環境化学トピックス(2005) > ダイオキシンとは?

ダイオキシン類とは?

 ダイオキシン類は、環境中に広く存在しており、その量は非常に微量です。微量でも強い毒性を持つと考えられています。ダイオキシン類は、ポリ塩化ジべンゾジオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン、コプラナーポリ塩化ビフェニルという3種類物質群の総称で、ベンゼン環に塩素が結合した構造をしています。
 ダイオキシン類は、主に物が燃焼するときに生成し、環境中に拡散します。過去に使用されていた農薬の不純物としても拡散しました。ダイオキシン類は、分解されにくい性質をもち、田畑や湖沼、海の底泥等に蓄積しています。
 このように、環境中に拡散してしまっているダイオキシン類を、私たちはどうしても、暴露してしまいます(今のところ充分に安全と考えられる程度しか暴露されていません)。その約9割を食事から摂取してしまっています。そのため、農作物からの暴露をどのように減らしていくかは重要な課題となっています。
ダイオキシン類の化学構造図
ダイオキシン類対策環境省のページ)
魚介類のダイオキシン類の解説(第7版)(PDF)農林水産省のページ)

ダイオキシン類の環境動態

全体図
 ダイオキシン類は、主に物が燃焼することによって発生し、大気中に放出されます。そのダイオキシン類が、野山、田畑に拡散し、土壌や湖沼や海の底泥に蓄積します。この蓄積されたダイオキシン類が、魚介類や農作物へ暴露され人間の口に入ってしまいます。
農業環境中の動態解明
ダイオキシン類高濃度
地域の修復技術の開発
ダイオキシン類
分解技術の開発